客観的特徴による定義

こうして成立したnationを歴史学や政治学、社会学などが反省的に定義しようとしたとき、nationを区分すべき基準となる特徴を確定する試みがまずなされた。「そこにひとつの独立の言語を見出すことができるところには、ひとつの独立のnationが存在する。」(フィヒテ)nationを政治的独立を獲得する独特な共同体として考える定義としては、まずヘルダーをあげることができる。ヘルダーはnationを一種の「特殊な言語と文化を備えた集団」とみなした。十九世紀のはじめ、フィヒテはこの考え方を推し進め、一個の独特の言語グループはかならず一個の独立のnationであり、自らの生活を持たねばならず、そしてまたその自らの生活を制御できなければならないと主張した。今世紀に入って、研究者は民族体の構成内容について、言語以外にもたくさんの客観的基準を付け加えた。共同の地域、血統、エトニ(族群。スミス、文化的な原初的共同体)、宗教、あるいは共同の信仰などである。
update:2009年08月24日